EU、電子商取引の輸入品に商品識別子を義務化:2026年11月1日から適用
EUでは2026年11月1日から、遠隔販売による輸入品の商品識別子が義務化されました。M-PID、NS-PID、S-PIDの役割と適用範囲、2028年7月の今後の予定を解説します。
欧州委員会は2026年11月3日、EUの購入者、特に消費者への遠隔販売による輸入品について、商品識別子(PID)を税関に申告する義務があると発表しました。この要件は2026年11月1日から義務化され、執行されています。今後の提案や、まだ到来していない期限ではなく、すでに適用されている措置です。
オンラインでEUの購入者に商品を販売する香港企業にとって、輸出先で求められる商品情報に関する動きです。発表の対象は遠隔販売による輸入品であり、この特定の要件がEU向けのあらゆる輸出取引に適用されると解釈すべきではありません。
EUが商品識別を強化する背景
欧州委員会によると、EUの27加盟国の税関と市場監視当局による共同の検査で、EU域外からオンライン購入された多数の低価格商品が、EUの商品要件や安全規則に適合していないことが判明しました。
商品識別子は、従来の関税分類や商品説明に加え、個々の商品をより正確に特定する情報を提供します。目的はリスク分析を改善し、販売者やプラットフォームが異なる場合でも、同様のリスクを持つ商品を税関が把握しやすくすることです。委員会は、消費者・環境の保護と、より公正な競争に資する措置と位置付けています。ただし、識別子があること自体は、商品がすべての適用要件を満たす証明ではありません。
役割が異なる3種類の識別子
発表では、税関申告の各商品について、次の3種類を区別しています。
- **販売者商品識別子(M-PID):**ウェブサイト、マーケットプレイス、プラットフォーム上で販売される商品の参照番号です。販売者またはプラットフォームが設定し、そのプラットフォーム内で一意となります。
- **非標準化メーカー商品識別子(NS-PID):**商品をメーカーおよびモデルと結び付ける、メーカー独自の参照情報です。モデル番号、部品番号、スタイル番号などが該当し、国際的な統一形式には従いません。
- **標準化メーカー商品識別子(S-PID):**国際標準に基づき特定の商品を識別する情報です。通常は公開情報で検証でき、バーコードとして表示されます。EAN、UPC、ISBNなどが例として挙げられています。
標準化された識別子がない商品については、免除の仕組みを通じて、その旨を申告に示すと委員会は説明しています。本記事では免除コードや申告手順は掲載しません。
サプライチェーンを通じた情報の連携
委員会によると、これらの識別子は多くの場合、商品掲載情報、請求書、包装など、サプライチェーン内にすでに存在しています。プラットフォームやメーカーが情報を流通経路に沿って伝達し、申告者が税関へ報告します。発表は、輸入ワンストップショップ(IOSS)の名義人や税関代理人を申告者の例として挙げています。
香港の販売企業にとっての広い意味での事業上の論点は、メーカー、オンライン販売チャネル、税関申告に関わる当事者の間で、商品情報がどのようにつながっているかです。これは情報連携に関する考察であり、すべての貨物に遅延、追加費用、輸入拒否が生じるという予測ではありません。
現在の義務と将来の段階を区別
- **2026年7月1日:**事業者は罰則なしで、識別子の任意提供を開始できました。
- **2026年11月1日:**要件が義務化され、執行が始まりました。
- **2028年7月:**委員会は、電子商取引向けEU税関データハブ(EU Customs Data Hub for e-commerce)の導入後、より包括的な商品データ要件が続くとしています。これは将来の段階であり、現在のシステムではありません。
現在の識別子要件と、将来のデータハブの段階を混同しないことが重要です。今後の詳細については、EUによる追加の公式発表が注目されます。
**出典:**欧州委員会・税制関税同盟総局「Product identifiers for e-commerce imports mandatory from 1 November 2026」、2026年11月3日公表、2026年11月6日確認。 https://taxation-customs.ec.europa.eu/news/product-identifiers-e-commerce-imports-mandatory-1-november-2026-2026-11-03_en
**一般情報に関する免責事項:**本記事はニュースの要約および一般情報の提供のみを目的とし、法律、税務、通関その他の専門的助言に該当せず、申告の実務手順を提供するものでもありません。具体的な適用は商品および取引によって異なります。EUの最新の公式資料を参照し、必要に応じて適切な資格を持つ専門家に相談してください。
